外壁のコーキング|シリコンはなぜダメか・何年もつか・打ち替えと増し打ちの違い

外壁のコーキング|打ち替えと増し打ちの違い

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目次

結論:原則は打ち替え。ただしサッシまわりは例外

外壁の目地に入っているシーリング材(コーキング)を直す方法は、既存を撤去して入れ直す「打ち替え」と、既存を残して上から被せる「増し打ち」の2つです。

原則は打ち替えです。業界団体である日本シーリング材工業会は、増し打ちについて「改修工事とはいえず」とはっきり書いています。薄く被せただけでは硬化が不十分になったり、伸縮に追従できずはく離したりするためです。

ただし例外があります。同じ資料は、サッシまわりについては撤去が難しく、無理に撤去するとかえって漏水の原因を誘発しかねないとして、ゴム弾性が健全なら厚みをできるだけ確保して施工する方法を挙げています。

つまり見積書で見るべきは「増し打ちかどうか」ではなく、どこを打ち替え、どこを増し打ちにするのか、その区分が書かれているかです。「全部打ち替えます」も「全部増し打ちで十分です」も、どちらも雑な見積もりです。

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打ち替えか増し打ちかは、実際に目地を見ないと決まりません。複数社に見てもらうと、同じ家でも提案が分かれることがあります。

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「外壁にシリコンコーキングはダメ」と言われる理由

いちばん多い質問です。ホームセンターで一番よく売られているのがシリコーン系なので、これで埋めていいのか迷う方が多いようです。

結論から書くと、あとで塗装するつもりなら、シリコーン系は使わないのが原則です。シリコーン系の上には塗料がのらず、はじいてしまうためです。製品の容器やカタログに「塗装不可」と明記されているので、買う前にそこを確認してください。

外壁の目地で使われる主な種類は次の3つです。

外壁の目地で使われる代表的な種類。実際にどれを使うかは、目地の位置と下地によって変わります。

  • シリコーン系:塗装:不可/主な使いどころ:ガラスまわり、浴室・キッチンなど水まわり。外壁の塗装前の目地には向かない
  • 変成シリコーン系:塗装:可/主な使いどころ:外壁の目地で最もよく使われる。塗装を前提にできる
  • ポリウレタン系:塗装:可/主な使いどころ:塗装が前提の箇所。紫外線に弱いため、塗膜で保護する使い方をする

見積書に「シーリング打ち替え 一式」としか書かれていないなら、種類を聞いてください。「変成シリコーン系」「ポリウレタン系」といった種類名が出てくるかどうかで、その業者がどこまで考えているかが分かります。

※メーカーのFAQで原文を確認しようとしましたが、執筆当日はサイト側の設定で取得できませんでした。種類ごとの塗装可否は、使う製品のカタログで必ず確認してください。

「コーキング剤のおすすめは?」という質問への答えは、外壁の目地なら変成シリコーン系です。塗装を前提にできて、外壁の目地でもっともよく使われている種類だからです。ただしコーキング剤は使う場所で変わります。サッシまわりやガラスまわりは別の種類になるので、自分で買う場合は容器の「塗装可/不可」と使用箇所の表示を必ず見てください。

コーキングは何年もつのか

よく言われるのは5〜10年ですが、この数字の根拠をたどれる公開資料は確認できませんでした。年数より、状態で判断してください。

打ち替えを考える目安になる症状は4つです。

  • ひび割れ。表面に細かい割れが入っている
  • 肉やせ。目地がへこんで、両側の板より低くなっている
  • 剥離。目地の端がめくれて、サイディングとの間にすき間ができている
  • 硬化。指で押しても沈まないほど硬くなっている

このうち剥離が出ていたら、そこから雨水が入っています。塗り替えの時期を待たずに見てもらってください。

なお日当たりと風当たりで寿命は大きく変わります。南面と西面が先に傷み、北面は残っていることが多い。「南側だけ打ち替え」という見積もりが出てきても、おかしなことではありません。

「20年も使えますか」という聞かれ方もあります。年数は製品のカタログ値より先に、目地が動く量と、施工が二面接着になっているかで決まります。高耐久をうたう製品でも、三面接着になっていれば数年で切れます。逆に動きの小さい部位なら、同じ材料でも長くもちます。

ひび割れを放置するとどうなるか|水漏れとの関係

シーリングのひび割れを放置すると、目地から水が入ります。ただし、入った水がすぐ室内まで届くわけではありません。外壁は二重で水を止めているからです。

  • 一次防水=外壁材とシーリング。ここで水をはじく
  • 二次防水=外壁材の裏にある防水シート。一次を抜けた水を止める

シーリングが切れると、二次防水だけで持たせている状態になります。防水シートは本来そこまで水を受け続ける前提の部材ではないので、この状態が続くと胴縁や構造材まで水が回ります。水漏れとして室内に出てくるのは、この段階です。つまりシーリングが切れてから室内に出るまでには時間差があり、室内に出ていないことは「まだ大丈夫」の根拠になりません。

放置した場合、順番で起きるのは次のとおりです。

  1. 目地のひび割れ・剥離
  2. 目地から水が入り、防水シートだけで止めている状態になる
  3. 外壁材が裏から水を吸って反る・割れる(窯業系サイディング)
  4. 胴縁・構造材が湿ったままになる
  5. 室内側に水漏れとして出る

1と2の段階なら打ち替えで収まります。3以降に入ると打ち替えだけでは済まず、外壁材の交換や下地の補修が加わります。剥離が出ているなら、塗り替えの時期を待たずに動いたほうが安く収まります。

※一次防水・二次防水の考え方は、外壁がサイディングなど乾式工法の場合の一般的な構成です。実際にどう組まれているかは、家の仕様書か現地調査で確認してください。

コーキングだけ先にやってもいいか

できます。ただし損になることがあります。

外壁塗装とコーキング打ち替えを別々に発注すると、足場代を2回払うことになります。足場は工事のたびに必要で、30坪前後の住宅で十数万円から二十万円前後かかります(外壁塗装の足場代参照)。

判断の基準はこうです。

  • 塗り替えを2〜3年以内に考えている→ 一緒にやる。足場代が1回で済む
  • 塗り替えはまだ先だが、剥離が出ている→ 先にコーキングだけやる。雨水が入り続けるほうが損
  • 1階の手の届く範囲だけ剥がれている→ 足場なしで部分的に対応できることがある。業者に相談する

同時にやる場合の費用は、コーキング分が上乗せされるだけで、足場や洗浄は共通です。見積書で足場が1回分になっているかを確認してください。

剥がれたときの応急処置

打ち替えまでに時間がある場合の、あくまで一時的な対処です。

  • 剥がれた部分に防水テープを貼る。雨水の侵入を一時的に止められます。外壁用・屋外用のものを選ぶ
  • すき間が大きいなら、養生テープで覆ってから業者に連絡する。見た目は悪くなりますが、雨が入り続けるより良い
  • 自分でシーリング材を充填しない。既存を撤去せずに上から詰めると、打ち替えのときに余計な手間になります。とくにシリコーン系を入れてしまうと、そこだけ塗装がのらなくなります

応急処置をしたら、業者にどこに何を貼ったか必ず伝えてください。

なお、台風や飛来物でコーキングが損傷した場合は火災保険の対象になりうる一方、経年劣化は対象外です。判断は外壁塗装に火災保険は使える?にまとめています。

打ち替えと増し打ちは何がどう違うのか

  • 既存のシーリング材:打ち替え(撤去して入れ直す):撤去する/増し打ち(上から被せる):残したまま上から充填する
  • 新しい材の厚み:打ち替え(撤去して入れ直す):目地の設計どおりの厚みを確保できる/増し打ち(上から被せる):薄くなりやすい
  • 工期:打ち替え(撤去して入れ直す):撤去の分だけ長い/増し打ち(上から被せる):短い
  • 単価の目安:打ち替え(撤去して入れ直す):900〜1,500円/m/増し打ち(上から被せる):500〜1,000円/m
  • 向いている場所:打ち替え(撤去して入れ直す):サイディングの縦目地など、撤去できる目地/増し打ち(上から被せる):サッシまわりなど、撤去が難しい部分

単価だけ見ると増し打ちのほうが安く見えます。ただし後で述べるとおり、場所によっては数年で不具合が出て、結局やり直しになることがあります。

業界団体が「増し打ちは改修工事とはいえない」とする4つの理由

日本シーリング材工業会 広報委員会 住宅用シーリング材WGの資料「住宅外壁改修のためのシーリング材ガイド」には、増し打ちで起きうる不具合として次の4点が挙げられています。

  1. 硬化不良:薄い層では硬化剤が空気中の水分の影響を受けて不活性に陥りやすく、しっかり硬化しないことがある
  2. はく離:薄い層では伸縮の影響が大きく、接着性を維持することが難しい
  3. 汚染:可塑剤が移行してブリード(黒ずみ)汚染が起きる
  4. 膨れ:既存のクラック内部にあった空気や水分が膨張して、膨れ現象が発生する

あわせて、打ち替えの場合も「旧シーリング材を残さないように取り除く」ことが重要だとされています。撤去が甘くて薄い膜が残ると、そこは接着力が低下した状態になり、同じように不具合の起点になります。撤去したかどうかだけでなく、どこまで撤去したかも仕上がりを左右します。

なお同じ資料には、住宅用シーリング材の不具合のうち初期故障は施工後3年以内に集中して発生するとも書かれています。工事の良し悪しは、わりと早い段階で表に出るということです。

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「なぜそこは打ち替えで、そこは増し打ちなのか」を説明できる業者かどうかは、見積もりを取ってみればすぐ分かります。

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サイディングの目地は「二面接着」が必要

同じ資料には、サイディングの目地を打ち替えるときは二面接着にすることが必須だと書かれています。目地の両側だけに接着させ、底面には接着させない納まりのことです。

底面まで接着してしまう(三面接着)と、資料の言葉では「底面に接着したシーリング材は伸縮する部材に追従させたいシーリング材の動きが妨げられる」状態になります。外壁材は温度で伸び縮みするので、動きを邪魔されたシーリング材は切れます。

これを防ぐために、目地の底にボンドブレーカーやバックアップ材を入れます。見積書にこの材料の記載があるかどうかは、そのまま判断材料になります。

国の標準仕様書は、シーリング改修を4つの工法に分けている

公共工事の世界では、シーリングの改修工法が明確に分類されています。国土交通省の「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」(令和7年3月21日 国営建技第5号、最終改定 令和7年5月12日)の表3.1.2では、次の4工法が示されています。

  • シーリング充填工法:既存シーリング材の除去:—/既存目地の拡幅:—
  • シーリング再充填工法:既存シーリング材の除去:○/既存目地の拡幅:—
  • 拡幅シーリング再充填工法:既存シーリング材の除去:○/既存目地の拡幅:○
  • ブリッジ工法:既存シーリング材の除去:—/既存目地の拡幅:—(エッジング材を使用)

一般の住宅工事にそのまま適用されるものではありませんが、考え方は見積書を読むときの物差しになります。既存を撤去して入れ直すのが「再充填工法」、目地の幅が足りないなら広げてから入れ直すのが「拡幅再充填工法」、既存の上から橋を架けるように被せるのは「ブリッジ工法」という別の工法として扱われている、ということです。

上から被せる施工が、撤去する施工と同じ扱いにはなっていない。この点は覚えておいて損がありません。

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コーキング剤はホームセンターで買えるのか|買えることと、できることは別

買えます。ただし外壁の目地に使えるかどうかは、系統で決まります。日本シーリング材工業会「住宅外壁改修のためのシーリング材ガイド」は、系統ごとの性質をこう整理しています。

  • 変成シリコーン系:「耐候性・耐久性・耐熱性・耐寒性が良好で、温度による物性変化が小さく、表面に塗装が可能」。適材適所表では2成分形・1成分形ともサイディング用に適用
  • シリコーン系:耐候性などに優れる一方、「塗料の付着性が悪く、多孔質材料の外壁目地に使用すると撥水汚染が発生する恐れ」がある
  • ポリウレタン系:「耐疲労性・塗装性が良く」が「紫外線により劣化しやすく耐候性に劣るため、表面に仕上げ塗料を施すことが必要」。2成分形は窯業系サイディング目地には適用外

売り場で「シリコン」と書かれたものを買ってサイディングの目地に打つと、あとから塗装がのらず、周囲に汚れが出ることがあります。これが「外壁にシリコンはダメ」と言われる中身です。

自分で打つ前に、材料以外に3つ要る

同じガイドは施工についても書いています。材料だけ買っても足りません。

  • 専用プライマー:「シーリング材は、専用のプライマーとセットで使うことを前提で製品設計されています」
  • バックアップ材・ボンドブレーカー:打ち替えのときは「バックアップ材やボンドブレーカーは交換して下さい」
  • 二面接着:動きのある目地(ワーキングジョイント)では「二面接着とすることが必要不可欠です」

つまりDIYでやるなら、既存のシーリングを完全に撤去し、プライマーを塗り、バックアップ材を入れ直し、三面接着にならないように打つ、という工程になります。工業会も「知識と技能を有する工事業者が行うことが大切」としていて、diyの手順を案内してはいません。

自分でやる価値があるのは、業者が来るまでの応急処置までです。雨が入りそうな切れ目を一時的にふさぐ目的なら意味があります。やり方は前の見出しに書いたとおりです。打ち替えそのものを自分でやると、剥がすときにサイディングの端部を欠きやすく、直す範囲が増えます。

コーキングのひび割れは火災保険で直せるか

結論からいうと、年数が経って切れたものは対象になりません。火災保険が見るのは、台風や飛来物のような突発的な事故で壊れたかどうかです。経年劣化はその反対側にあります。

一方で、強風で飛んできた物が当たって目地が破れた、というような場合は風災として扱われることがあります。判断は保険会社の約款と調査次第なので、壊れた直後の写真と日付を残しておくのが唯一の準備です。使えるケースと使えないケース、申請の流れは外壁塗装に火災保険は使える?にまとめています。

なお「保険が使えます」と言って訪問してくる業者には注意が必要です。断り方は外壁塗装の訪問販売の断り方に書きました。

費用の目安

項目目安
打ち替え900〜1,500円/m
増し打ち500〜1,000円/m
既存シーリングの撤去費(別計上の場合)1〜3万円、またはm単価100円〜
30坪の家の目地の総延長150〜250m
打ち替えの総額(足場込み)30〜45万円
増し打ちの総額(足場込み)25〜35万円
足場15〜20万円(総額の2〜3割)

複数の事業者が公開している数値を突き合わせた目安です(2025年11月〜2026年7月に更新されたページを参照)。目地の総延長は家の形と外壁材で変わるので、正確な金額は実測してもらわないと出ません。

注目してほしいのは足場代の比率です。総額の2〜3割を足場が占めるので、シーリングだけを単独で工事すると足場代がまるまる乗ります。塗装の予定があるなら、同じ足場でまとめたほうが得になります。

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足場を一度で済ませるかどうかで、総額は十数万円変わります。塗装とまとめた場合の見積もりも一緒に出してもらってください。

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見積書での5つのチェックポイント

  1. 「シーリング工事 一式」になっていないか。m数と単価が書かれていないと、打ち替えなのか増し打ちなのかも分かりません
  2. 撤去費が計上されているか。打ち替えなら撤去の手間が必ず発生します。撤去費がどこにもないのに「打ち替え」と書いてあれば、内訳を確認してください
  3. 打ち替えの箇所と増し打ちの箇所が分けて書かれているか。サッシまわりだけ増し打ち、という書き分けは妥当な内容です
  4. ボンドブレーカーまたはバックアップ材の記載があるか。サイディングの目地では二面接着にするための材料です
  5. シーリング材の商品名が書かれているか。塗装する場合はノンブリードタイプかどうかも確認しておきます

この5点は、2社以上の見積書を並べるといちばん差が出るところです。片方にしか書かれていない項目があれば、それはどちらかが省いているか、どちらかが丁寧かのどちらかです。

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この5点が書かれているかどうかは、見積書を2枚並べた瞬間に分かります。1枚しか手元にないなら、比べる相手を用意してください。

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塗装と一緒にやるときの順番

「外壁塗装とコーキングはどちらが先ですか」という質問への答えは、原則はコーキングが先(先打ち後塗り)です。ただし使う材料によって逆にする場合があります。2つの順番の違いは次のとおりです。

外壁塗装と同時にシーリングを直す場合、シーリングを先に打ってから塗装する(先打ち後塗り)か、塗装してからシーリングを打つ(先塗り後打ち)かの2通りがあります。工業会の資料はそれぞれの特徴をこう整理しています。

先打ち後塗り

  • ノンブリードタイプを選べば汚染を防げる
  • 同系色で施工することで、塗膜の割れが目立ちにくくなることが期待できる
  • マスキングの手間が増える。2回塗りをするとテープが塗膜に埋没してはがしにくくなる

先塗り後打ち

  • 経年のシーリング材にはく離がある場合、高圧洗浄の水が壁内に入り込むリスクがある
  • 残存薄膜を残しやすく、潜在的な不具合の要因が残る

資料は「当事者間で事前に情報を共有し確認しておくことが大切」と結んでいます。どちらが絶対に正しいという話ではないので、見積もりの段階でどちらの順番でやるのかを聞いておくのが確実です。

よくある質問

外壁にコーキングは必要ですか

サイディングのように板と板のあいだに目地がある外壁では、必要です。目地は動くことを前提に作られていて、そこを埋めて水の侵入を止めているのがシーリングだからです。モルタルのように目地がない外壁では、サッシまわりや換気口などの取り合い部分に使われます。

換気口やサッシまわりのコーキングはどうするのですか

壁を貫通している部分(換気口、配管、フードなど)は、板の目地とは別の扱いになります。ここは動きが小さいかわりに、形が複雑で水の入り口になりやすい場所です。打ち替えのときに目地だけ見て貫通部を飛ばす見積書があるので、見積書に貫通部まわりが入っているかを確認してください。

コーキングがボコボコしていたらどうしたらいいですか

表面が波打っている、ふくらんでいる、というのは、打ったときの押さえが足りないか、下地の動きに追従できていないかのどちらかです。見た目の問題だけなら急ぎませんが、めくれて端が浮いているなら水が入る入り口になっています。触って浮きがあるかどうかを確かめて、浮いていれば打ち替えの対象です。

増し打ちを提案されたら断るべきですか

場所によります。サッシまわりであれば、工業会の資料でも撤去しない方法が挙げられているので妥当です。一方、サイディングの縦目地まで含めて「全部増し打ちで大丈夫です」と言われた場合は、その理由を聞いてください。明確な説明がなければ、他社の見積もりと比べる価値があります。

シーリングだけ先に直すことはできますか

できます。ただし足場が必要な高さの場合、足場代が総額の2〜3割かかります。数年以内に塗装する予定があるなら、まとめたほうが足場代は1回で済みます。

シーリングは何年もちますか

工業会の資料には明確な耐用年数の記載はありません。ただし初期故障は施工後3年以内に集中するとされています。材料自体の耐久性については、JIS A 5758(2022年12月20日改正)に耐久性区分が定められており、製品カタログで「9030」などの表記として確認できます。

コーキングとシーリングは違うものですか

住宅の現場ではほぼ同じ意味で使われています。JISの規格名称は「建築用シーリング材」です。

まとめ

  • 原則は打ち替え。業界団体は増し打ちを「改修工事とはいえず」としている
  • ただしサッシまわりは、撤去がかえって漏水を招きかねないため上から充填する方法が挙げられている
  • 見るべきは「増し打ちかどうか」ではなく、打ち替えと増し打ちの区分が見積書に書かれているか
  • サイディングの目地は二面接着。ボンドブレーカーやバックアップ材の記載を確認する
  • 単価の目安は打ち替え900〜1,500円/m、増し打ち500〜1,000円/m。30坪で150〜250m
  • 足場が総額の2〜3割。塗装の予定があるならまとめたほうが得
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