ブロック塀の高さは何センチまで|上限220cm・10段、控え壁なしは5段まで

ブロック塀の高さは上限220cm・10段、控え壁なしは5段まで

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ブロック塀の高さの上限は2.2メートルです。建築基準法施行令第62条の8の第一号に「高さは、二・二メートル以下とすること」と書かれています。

ただ、実際に効いてくるのは上限の数字より1.2メートルという境目です。同じ条文の柱書に「高さ一・二メートル以下の塀にあつては、第五号及び第七号を除く」とあり、1.2メートル以下の塀では控え壁と基礎の2つの規定が外れます。裏を返せば、1.2メートルを少しでも超えた塀には控え壁と基礎の深さが要る、ということです。

この記事では、条文の原文と、全国建築コンクリートブロック工業会が公開している配筋図集の数値を使って、上限・段数との対応・どこから測るのか・フェンスを載せる場合・倒れたときに誰が責任を負うのかを順に見ていきます。

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目次

ブロック塀の高さは何cmまで|上限は220センチ

補強コンクリートブロック造の塀、つまり一般的な鉄筋入りのブロック塀について、建築基準法施行令第62条の8はこう始まります。

補強コンクリートブロック造の塀は、次の各号(高さ一・二メートル以下の塀にあつては、第五号及び第七号を除く。)に定めるところによらなければならない。ただし、国土交通大臣が定める基準に従つた構造計算によつて構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。

一 高さは、二・二メートル以下とすること。

2.2メートルは220センチです。「何cmまで」という問いへの答えはこれで、これを超える塀はこの条文の枠内では造れません。

ただし柱書の最後に例外が1つあります。国土交通大臣が定める基準に従った構造計算で、構造耐力上安全だと確かめられた場合は「この限りでない」。構造計算を通せば第一号から第七号の形式的な数字に縛られない、という意味です。これは設計者が計算書を作って確認を受ける話なので、個人が自己判断で使える抜け道ではありません。

1.2メートル以下の塀では、控え壁と基礎の規定が外れる

柱書の括弧の中が、この条文でいちばん読み落とされるところです。「高さ一・二メートル以下の塀にあつては、第五号及び第七号を除く」。第五号と第七号が何かというと、こうです。

号内容
第五号控壁を長さ3.4m以下ごとに設ける
第七号基礎の丈35cm以上・根入れ30cm以上

この2つが、高さ1.2メートル以下の塀ではかからないということです。言い換えると、1.2メートルを超えた時点で控え壁と基礎の深さが義務になります。

「控え壁なしでどこまで積めるか」という質問の答えは、条文上はここで決まります。1.2メートルまでです。6段積むと1.35メートルになって超えるので、控え壁が要る側に入ります(段数と高さの対応はこのあと表にします)。

ブロック塀の高さ制限はどこに書かれているか

高さを規制している条文は、建築基準法ではなくその下の建築基準法施行令にあります。第62条の8(補強コンクリートブロック造の塀)です。高さの規制はこの1本の条文に集まっていて、「ブロック塀の高さは何センチまで」という問いの答えも、法律の名前ではなくこの条文の数字で決まります。

新築で塀を造るときも、いまある塀を触るときも、見る条文は同じです。高さ制限を超えている塀が違法か合法かという判定は特定行政庁が行うので、この記事では条文の数字と、そこから計算で出せることだけを扱います。

控え壁と基礎の規定は、地震や風で塀が倒れないようにするためのものです。1.2メートルを超えたときに控え壁が要求される理由も、倒れる向きの力に抵抗する部材が必要になるからです。

高さ以外に決まっている数字|第62条の8の7項目

第62条の8は7つの号でできています。高さは第一号だけで、残りは厚さ・鉄筋・控壁・基礎の話です。原文の数字をそのまま並べます。

  • 第一号 高さ:2.2メートル以下
  • 第二号 壁の厚さ:15センチ以上。ただし高さ2メートル以下の塀は10センチ以上
  • 第三号 端部の鉄筋:壁頂と基礎には横に、壁の端部と隅角部には縦に、径9ミリ以上の鉄筋を配置
  • 第四号 壁内の鉄筋:径9ミリ以上を、縦横80センチ以下の間隔で配置
  • 第五号 控壁:長さ3.4メートル以下ごとに、径9ミリ以上の鉄筋を配置した控壁を設け、基礎の部分で壁面から高さの5分の1以上突出させる
  • 第六号 鉄筋の定着:鉄筋の末端はかぎ状に折り曲げ、縦筋は壁頂と基礎の横筋に、横筋はその縦筋にかぎ掛けして定着させる。縦筋をその径の40倍以上基礎に定着させる場合は、基礎の横筋へのかぎ掛けを省ける
  • 第七号 基礎:丈は35センチ以上、根入れの深さは30センチ以上

注目したいのは第二号です。厚さの基準が2メートルで切り替わります。高さ2メートル以下なら10センチ以上でよく、2メートルを超えて2.2メートルまでの範囲では15センチ以上が必要になります。高さの話だと思って読んでいると見落としますが、2メートルという数字はここに出てきます。

第四号の「縦横80センチ以下」も現場では効きます。1段20センチなので、縦筋は4段ごとに1本以上、横筋も80センチ以内の間隔で入っている必要があります。

控壁の突出量は高さから計算する|5分の1という比率

第五号は控壁の突出量を長さではなく比率で書いています。「基礎の部分において壁面から高さの五分の一以上突出したもの」。つまり塀が高いほど控壁も深く出す必要があります。塀の高さごとに計算するとこうなります。

塀の高さ突出量(高さの1/5)
1.35m27cm以上
1.55m31cm以上
1.75m35cm以上
1.95m39cm以上
2.15m43cm以上
2.2m44cm以上

1.2メートル以下の塀はそもそも第五号が外れるので、この表は1.2メートルを超える塀のためのものです。控壁が付いていても出が足りなければ第五号を満たしません。控壁の有無だけでなく、出の寸法まで図面で確認するということです。

なお条文は「基礎の部分において」と書いています。地面より上の見える部分ではなく、基礎のところでこの出を確保する、という読み方になります。

鉄筋の「径の40倍以上」はどれくらいか

第六号には但し書きがあります。縦筋の末端は原則かぎ状に折り曲げて基礎の横筋にかぎ掛けしますが、縦筋をその径の40倍以上基礎に定着させる場合は、そのかぎ掛けを省けます。

第三号と第四号の最小径は9ミリです。9ミリ×40=360ミリ。つまり36センチ以上を基礎に埋め込むなら、末端のかぎ掛けを省いてよいという計算になります。一方で第七号の基礎の丈は35センチ以上です。どちらも最小の数字を取ると、36センチの定着に対して基礎の丈が35センチという関係になります。この但し書きを使う場合に基礎をどう取るかは設計者の判断になる部分で、条文からは読み取れませんでした。

ここまでが条文から計算で出る範囲です。実際にどちらの方法で配筋したかは図面か施工記録にしか残らないので、新しく造るなら図面に縦筋の定着長さが書かれているかを見てください。

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ブロック塀は何段まで積めるか|1段20センチで数える

条文は高さをメートルで書いていますが、現場で数えるのは段数です。全国建築コンクリートブロック工業会の「ブロック塀ガイドブック」(平成30年6月1日)の配筋図集には、段数と塀の高さの対応が載っています。

段数塀の高さ
5段1.15m
6段1.35m
7段1.55m
8段1.75m
9段1.95m
10段2.15m

1段増えるごとに20センチ上がっています。同じ資料に、標準の目地幅10ミリのときは高さ190ミリのブロックを使うと書かれています。190ミリ+目地10ミリ=200ミリ。これが1段20センチの根拠です。ブロック一個の高さは190ミリ、目地を足して一つあたり200ミリ、という数え方になります。1つ分で20センチです。

この表から読めることが2つあります。

  • 10段が実質の上限。10段で2.15メートル、11段だと2.35メートルになって2.2メートルを超えます
  • 控え壁なしで済むのは5段まで。6段で1.35メートルになり、1.2メートルを超えます

「3段なら大丈夫か」「5段はどうか」という質問は、この表に当てはめれば答えが出ます。3段は0.75メートル前後、5段で1.15メートル。どちらも1.2メートル以下なので、条文上は控え壁と基礎の規定が外れる側です。

高さはどこから測るのか

先に正直に書きます。第62条の8の条文には、高さをどこから測るかという定義が書かれていません。「高さは、二・二メートル以下とすること」とあるだけです。

平らな地面に建っている塀なら迷いません。問題になるのは、道路と敷地に高低差があって、塀の内側と外側で地面の高さが違う場合です。低い側から測れば高く、高い側から測れば低くなります。どちらを基準にするかは条文からは読み取れないので、特定行政庁の判断になります。高低差のある場所の塀は、着工前に自治体の建築指導の窓口で確認するのが確実です。

擁壁の上にブロック塀が載っているケースも同じです。擁壁部分を含めて測るのか、ブロック部分だけなのかで結論が変わります。ここは推測で書ける話ではないので、記事の後ろの「確認できなかったこと」にまとめます。

ブロック塀の上にフェンスを載せる場合

目隠しが欲しいとき、塀を高く積むのではなくフェンスを載せるという方法がよく選ばれます。塀を1.2メートル以下に抑えてフェンスで高さを足せば、ブロック部分については控え壁と基礎の規定が外れる構成になります。

ただし気をつける点が2つあります。

  • フェンス部分を塀の高さに含めるかどうかは、第62条の8には書かれていません。この条文は補強コンクリートブロック造の塀についての規定で、フェンスの扱いには触れていません
  • 後付けの場合、荷重と風圧が下の塀にかかります。フェンスは風を受ける面積が大きく、その力は支柱を通じてブロックと基礎に伝わります。既存の塀に後付けするなら、その塀が第三号から第七号の条件を満たしているかが前提になります

とくに2つ目は、古い塀では確かめようがない部分です。壁頂からは鉄筋が入っているかどうかも、基礎がどれだけ深いかも見えません。施工した業者の記録が残っていないなら、フェンスを載せる前に現場を見てもらう判断になります。

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ブロック塀の高さを上げる方法はあるか

検索でいちばん多い質問がこれです。方法は3つに分かれます。上に積み増す、作り直す、フェンスを載せる。

積み増しがいちばん安く済みそうに見えますが、条文を読むと簡単ではないことが分かります。第六号は、縦筋の末端をかぎ状に折り曲げて壁頂の横筋にかぎ掛けして定着させると定めています。つまり既存の塀は、いまの壁頂で鉄筋が終わっている構造です。その上に積むなら、鉄筋をどう継ぐかという問題が最初に来ます。

加えて、積み増して1.2メートルを超えれば控え壁(3.4メートル以下ごと)と基礎(丈35センチ・根入れ30センチ)が必要になります。基礎は後から深くできません。既存の基礎が第七号を満たしていなければ、積み増しという選択肢そのものが消えます。

業者に聞くときの質問は「積めますか」ではなく、「いまの塀は第62条の8のどの号を満たしていますか」です。基礎の寸法と縦筋の位置が分からないという答えが返ってきたら、積み増しは見送って作り直しかフェンスを検討することになります。

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控え壁なしで積める高さ|条文と工業会の資料

条文上は1.2メートルまでです。ここに、全国建築コンクリートブロック工業会のガイドブックが埋め戻し土の条件を付けた記述を載せています。

控壁なしの塀で、現場の発生土(普通の土)を埋戻す場合は、その高さ1.2mまで

控壁なしの塀で、砂・砂利混じりの土(改良土)を埋戻し十分に転圧した場合で1.6m まで

前者は施行令の1.2メートルと一致します。後者の1.6メートルは、施行令の原則(1.2メートルを超えたら控壁)より高い数字です。この1.6メートルがどういう法令上の位置づけなのかは、この資料からは読み取れませんでした。柱書のただし書き(構造計算による確認)を前提にした設計値なのかもしれませんが、確認できていません。

実務で控え壁なしの1.6メートルを提案されたら、何を根拠にその高さなのかを書面で出してもらってください。埋め戻し土の種類と転圧という条件が付いているので、施工の中身が結論を左右します。

同じ資料の根入れ深さの表も、施行令の最低値より深い数字が並んでいます(I形基礎の場合)。

塀の高さ根入れ深さ
1.15m35cm
1.35m39cm
1.55m44cm
1.75m49cm

施行令第七号の根入れは30センチ以上ですが、この表では1.15メートルの塀でも35センチです。条文の数字は最低ラインで、設計上はそれより深くなるということです。見積書に根入れの深さが書かれていなければ、聞いて書き足してもらう価値があります。

石積み・レンガの塀は別の条文|第61条は1.2メートル以下

鉄筋の入らない積み方の塀は、第62条の8ではなく第61条(組積造のへい)です。上限が違います。

組積造のへいは、次の各号に定めるところによらなければならない。

一 高さは、一・二メートル以下とすること。

二 各部分の壁の厚さは、その部分から壁頂までの垂直距離の十分の一以上とすること。

三 長さ四メートル以下ごとに、壁面からその部分における壁の厚さの一・五倍以上突出した控壁(木造のものを除く。)を設けること。ただし、その部分における壁の厚さが前号の規定による壁の厚さの一・五倍以上ある場合においては、この限りでない。

四 基礎の根入れの深さは、二十センチメートル以上とすること。

違いを並べると分かりやすいです。

項目62条の861条
高さ2.2m以下1.2m以下
控壁の間隔3.4m以下4m以下
根入れ30cm以上20cm以上

組積造の塀は、そもそも1.2メートルが上限です。古い家の敷地にある石積みの塀が1.2メートルを超えていたら、この条文の枠には収まっていないことになります。第61条には第62条の8の柱書のような構造計算のただし書きがないので、2.2メートルという数字はこちらには出てきません。

第61条の第三号は、控壁の突出量を「壁の厚さの1.5倍以上」と壁厚を基準に定めています。第62条の8の第五号が「高さの5分の1以上」という高さ基準なのと、考え方が違います。

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高さの話と一緒に出てくる4つの疑問

検索されている質問のうち、この記事の射程から少し外れるものを、どこまで言えるかを含めて短く整理します。

  • 敷地境界の塀の高さ:境界に建てる塀でも高さの上限は同じ第62条の8です。境界線の位置や隣との費用の分担は別の話で、この条文は高さと仕様だけを決めています
  • 土留めを兼ねる塀:背面の土から土圧がかかるので、第62条の8の数字を満たしていても別の検討が必要になります。この記事では扱っていません
  • 建築確認が必要になる高さ:確認できませんでした。自治体の建築指導の窓口で確認してください
  • 何メートルから危険か:条文に「この高さから危険」という数字はありません。条文は満たすべき仕様を定めているだけで、危険かどうかは高さ・厚さ・鉄筋・基礎・傾きの組み合わせで決まります
  • 高さをカットする工事の費用:高さを切り下げる(カットする)工事の金額は、この記事では扱っていません。塀の長さと処分する量で変わるので、見積もりで確認してください

塀が倒れたら誰が賠償するのか|民法第717条

高さや控え壁の話は、最後にここへつながります。基準を満たしていない塀をそのままにしておくと、倒れて人や物に被害が出たときに賠償の責任が来ます。根拠は民法第717条です。

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

読む順番が大事です。

  • まず占有者が賠償の責任を負う
  • 占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたときは、所有者が賠償する

賃貸の家に住んでいて敷地の塀が倒れた、というケースでは、まず住んでいる人(占有者)が条文の入口に立ちます。必要な注意をしていたと言えれば、責任は所有者に移ります。条文のただし書きは占有者についてのものなので、所有者の側には「必要な注意をしていた」という書きぶりが用意されていません。

第3項には求償権があります。

前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があるときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。

施工に問題があった場合などに、賠償した側が原因を作った相手に請求できるという規定です。ただし被害者にはまず占有者か所有者が払うという順番は変わりません。

ここで言う「瑕疵」の判断に、第62条の8や第61条の数字が関わってきます。高さが2.2メートルを超えている、控え壁がない、鉄筋が入っていない。こうした状態を知りながら放置していたかどうかが問われる場面で、条文の数字が物差しになります。なお、具体的な事案での責任の有無は個別の判断です。筆者は弁護士ではないので、実際に被害が起きた場合は弁護士に相談してください。

自分の塀を確認する手順

専門の道具がなくても、ここまでの数字で確認できることがあります。

  • 段数を数える。横の目地を数えれば段数が分かります。1段20センチで換算して、1.2メートル(5段)と2.2メートル(10段)のどちら側かを見ます
  • 厚さを見る。塀の端や門柱との取り合いで断面が見えることがあります。2メートルを超える塀で10センチなら、第二号を満たしていません
  • 控え壁を探す。1.2メートルを超えているのに控え壁が1つもない、または間隔が3.4メートルより広い場合は、第五号を満たしていません
  • 傾きとひび割れを見る。塀に沿って端から見通すと、面の通りの狂いが分かります
  • 根元を見る。基礎のコンクリートが地面から見えているか、土に埋まっているか。根入れの深さは掘らないと分かりません

逆に、見ただけでは分からないものもはっきりしています。鉄筋が入っているか、径が9ミリ以上か、間隔が80センチ以下か、末端がかぎ掛けされているか、基礎の丈と根入れが足りているか。第三号・第四号・第六号・第七号は外から見えません。ここを知るには施工時の記録か、現場での調査が必要です。

自治体がブロック塀の点検や撤去に補助を出している場合があります。制度の有無と条件は自治体ごとに違うので、お住まいの市区町村のサイトで探すか、建築指導の窓口に聞いてください。

この記事で確認できなかったこと

  • 高さの測り方の公的な定義。第62条の8には書かれておらず、高低差がある場合にどこを基準にするかを示す条文を見つけられませんでした
  • フェンス部分を塀の高さに含めるか。第62条の8はブロック造の塀についての規定で、フェンスの扱いに触れていません
  • 工業会の資料にある1.6メートルの法令上の位置づけ。埋め戻し土の条件付きで控壁なし1.6メートルまでとありますが、施行令のどの規定に乗る数字なのかは読み取れませんでした
  • 笠木の高さ。同じ資料のなかに10センチと読める記述があり、配筋図集の表から逆算すると15センチになります。確定できなかったため本文では使っていません
  • 第六号の但し書きを使うときの基礎の取り方。径9ミリの40倍は36センチで、第七号の基礎の丈の最低値35センチとの関係をどう扱うのかは条文からは読み取れませんでした
  • ブロック1個の寸法のJIS上の規定。工業会の資料に「標準目地幅10mmの場合、高さ190mmのブロックを使用」とあるのでこれを使いましたが、JISの規格そのものは確認していません

塀を作り直すときは、門柱やフェンスとまとめて外構工事として見積もられることが多く、予算の立て方も変わります。塀だけを単独で見積もるより、敷地全体でどこまでやるかを決めてから出してもらうほうが比べやすくなります。

古い塀を撤去する費用は、新しく積む費用とは別に出ます。量が多いときは解体と処分の費用が全体を動かすので、見積書で撤去と処分の行が分かれているかを確認してください。

よくある質問

ブロック塀は2メートルまでですか

高さの上限は2.2メートルです。ただし2メートルという数字も条文に出てきます。第二号の壁の厚さが、高さ2メートルを境に10センチ以上と15センチ以上で切り替わります。「2メートルまで」と覚えられているのは、こちらの切り替え点かもしれません。

何cmまでなら違反になりませんか

高さだけで言えば220センチです。ただし高さが220センチ以下でも、厚さ・鉄筋・控壁・基礎のどれかを満たしていなければ第62条の8には適合しません。高さだけの問題ではないというのがこの条文の構造です。

控え壁は何メートルごとに必要ですか

補強コンクリートブロック造の塀は長さ3.4メートル以下ごと(第62条の8第五号)、組積造のへいは長さ4メートル以下ごと(第61条第三号)です。突出させる量の決め方も、前者は高さの5分の1以上、後者は壁の厚さの1.5倍以上で違います。

6段だと控え壁が必要になりますか

工業会の配筋図集では6段で1.35メートルです。1.2メートルを超えるので、第五号(控壁)と第七号(基礎)がかかる側に入ります。5段なら1.15メートルで、1.2メートル以下です。

古い塀が今の基準に合っていないとき、すぐに違反になりますか

建てた時期によって扱いが変わる場合があるため、ここは断定できません。この記事は現行の条文の数字だけを扱っています。実際の判定は特定行政庁が行うので、自治体の建築指導の窓口で確認してください。ただし基準に合っていない塀を放置した結果として被害が出たときは、民法第717条の責任は別に発生します。

まとめ

  • 高さの上限は2.2メートル(220センチ)。構造計算で安全を確かめた場合のただし書きがある
  • 1.2メートル以下なら控壁(第五号)と基礎(第七号)が外れる。超えたら必要になる
  • 壁の厚さは2メートルを境に10センチ以上と15センチ以上で切り替わる
  • 1段20センチ。5段で1.15メートル、10段で2.15メートル。11段は上限超過
  • 鉄筋は径9ミリ以上、縦横80センチ以下の間隔。基礎は丈35センチ・根入れ30センチ以上
  • 石積み・組積造の塀は第61条で1.2メートル以下。控壁は4メートル以下ごと
  • 倒れたときは民法第717条で、まず占有者、次に所有者が賠償の責任を負う
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