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屋根に太陽光パネルが載っていると、塗り替えのときに「そもそも塗れるのか」「外す必要があるのか」「外すといくらかかるのか」で止まります。ここを整理します。
結論:パネルの下は塗れない。外すかどうかを見積もりで分けてもらう
パネルが載っている部分の屋根材には手が届きません。塗るならいったん外すか、外さずにパネルの周囲だけ塗るかの二択です。
外す場合の費用は、1枚あたり6,000〜9,000円が目安で、20枚前後なら25万〜35万円かかります。屋根塗装そのものと同じくらいの金額になることもあるので、見積書で「塗装」と「脱着」を分けて出してもらうのが出発点です。
これから設置する人は順番が逆になります。載せる前に屋根を直しておくのが基本です。理由は次に書きます。
パネルの脱着が要るかどうかは、屋根とパネルの状態を見ないと決まりません。複数社に見てもらうと、外す前提の会社と外さない前提の会社で金額が大きく変わります。
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国のガイドラインが言っていること
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「建物設置型太陽光発電システムの設計・施工ガイドライン 2024年版」(2024年8月28日)に、既存の建物へ設置する場合の記述があります。
5.3「既築の建物」には、「建物の構造骨組や外装材に著しい劣化がないことを確認する」と書かれています。外装材には屋根材も含まれます。つまり傷んだ屋根の上にパネルを載せることは想定されていないということです。
6.1「住宅屋根」には、「勾配屋根に設置されたアレイは、陸屋根と比べて保守性が低下する」とあります。一般的な戸建ての傾斜屋根にパネルを載せると、そのあとの手入れがしにくくなる、と国のガイドラインが明記しているわけです。
太陽光発電協会(JPEA)のよくある質問にも「一般的な住宅の屋根であれば、工法を選べば設置できます。なお、家屋の状況によっては屋根や躯体などの補強が必要な場合があり、設置できない場合もあります」とあります。屋根の状態次第という点は共通しています。
なぜ「載せる前に塗る」なのか
パネルと屋根材では、もつ年数が違います。太陽光パネルの寿命は25〜30年とされる一方、スレート屋根は早ければ10年程度で傷みが出はじめます。
つまりパネルのほうが長生きするので、パネルを載せたままの期間中に屋根のメンテナンス時期が必ず一度は来ます。そのときに脱着費用が発生します。
載せる前に塗っておけば、次の塗り替えまでの年数を稼げます。屋根の状態が「あと2〜3年で塗り替え」なら、先に塗ってから載せたほうが総額は安くなります。
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すでに載っている場合:外すか、外さないか
外して塗る
屋根全面を塗れるので、仕上がりと耐久性の面では確実です。足場を組んだうえでパネルを取り外し、塗装して、再設置します。費用は次の見出しにまとめます。
注意点は再設置時の防水です。架台を固定していたビス穴の処理をやり直すことになるので、太陽光の施工ができる業者が関わるかどうかを確認してください。塗装店だけで完結しない工事です。
外さずに周囲だけ塗る
費用は抑えられますが、パネルの下は塗らないまま残ります。屋根材の劣化が進んでいる場合、塗っていない部分から傷みが続きます。
パネルの下は雨風と紫外線が当たりにくいので、露出している部分より劣化が遅い面はあります。ただしまったく劣化しないわけではありません。屋根材の状態を見て判断することになります。
脱着の費用の目安
- パネルの脱着(1枚あたり)
目安:6,000〜9,000円。枚数が多いほど1枚あたりは下がる - 20枚前後の脱着の総額
目安:25万〜35万円 - 屋根塗装に伴う脱着の実績例
目安:17万〜31万円台 - カバー工法と同時の脱着(1枚あたり)
目安:9,000〜12,000円 - 足場
目安:15万〜25万円(総額の3〜6割を占めることもある)
複数の事業者が公開している数値を突き合わせた目安です(2025年6月〜2026年8月に更新されたページを参照)。屋根の形とパネルの枚数で変わるので、正確な金額は実測してもらわないと出ません。
ここでも足場代の比率が効いてきます。パネルの脱着だけを単独でやると足場代がまるまる乗ります。塗装と同時にやれば足場は1回で済みます。
見積もりで確認する5点
- 「塗装」と「パネル脱着」が分けて書かれているか。一式でまとめられていると、どちらが高いのか分かりません
- 脱着の枚数と1枚あたりの単価が書かれているか。枚数が多いほど単価は下がるのが通常です
- 再設置の防水処理について記載があるか。ビス穴の処理は雨漏りに直結します
- 太陽光の施工ができる業者が関わるか。塗装店が下請けに出すのか、自社でやるのかを聞いてください
- 外さない場合、どこを塗ってどこを塗らないのか。範囲が曖昧なまま契約しないことです
この5点は、2社以上の見積書を並べるといちばん差が出ます。とくに1と2は、書いてある会社と書いていない会社がはっきり分かれます。
これから載せる人へ
設置業者は「屋根の状態」までは踏み込まないことがあります。パネルを売るのが仕事なので当然です。
だからこそ載せる前に、屋根側の目線で一度見てもらうほうがいいです。あと何年もつのか、先に塗るべきかを聞いたうえで順番を決められます。塗装の見積もりは無料で取れるので、設置の検討と並行して取っておくと判断材料になります。
載せてからでは、同じ工事に脱着費用が上乗せされます。順番を決める前に、屋根の状態を見てもらってください。
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パネル側の費用も、同じように複数社で比べられます。設置費用は業者によって差が出るところなので、屋根の見積もりと並べて考えると順番を決めやすくなります。
よくある質問
パネルを外すと保証はどうなりますか
メーカーや施工業者によって扱いが違います。脱着を依頼する前に、設置したときの保証書と契約内容を確認してください。自分で判断せず、設置業者に問い合わせるのが確実です。
パネルの下は塗らなくても大丈夫ですか
屋根材の状態によります。パネルの下は雨風と紫外線が当たりにくいぶん劣化は遅くなりますが、止まるわけではありません。外さずに塗る場合は、塗らない範囲を見積書に明記してもらってください。
屋根の葺き替えやカバー工法の場合も外しますか
外します。屋根材そのものを触る工事なので、パネルを載せたままではできません。カバー工法と同時の脱着は、塗装と同時より1枚あたりの単価が高くなる傾向があります。
まとめ
- パネルの下は塗れない。外すか、周囲だけ塗るかの二択
- 脱着は1枚6,000〜9,000円、20枚前後で25万〜35万円
- 足場は15万〜25万円。塗装と同時にやれば1回で済む
- 国のガイドラインは、設置前に外装材の著しい劣化がないことを確認するよう求めている
- 傾斜屋根にパネルを載せると保守性が下がることも、同じガイドラインに明記されている
- パネルの寿命は25〜30年、スレート屋根は早ければ10年程度で傷む。載せる前に塗るほうが総額は安くなりやすい
- 見積書では「塗装」と「脱着」を分けてもらう
パネルの脱着を含む見積書は、2社並べるといちばん差が出ます。脱着費の有無、枚数、保証の扱い。同じ屋根でも書かれている項目が違います。
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